きみよ知れサッカーを

2007年秋。降格圏まっしぐらの四連敗を受けて、なんとかJ1J2入れ替え戦*1行きを阻止すべく*2駒場スタジアム大宮アルディージャ戦必勝期して参戦するもわりとあっさり負けてしまったのでした。

 

当時のわたくしは、今と同じくらいサンフ好きで、今よりはるかにサッカーという競技の見方にうとい、何がどうしてサンフがひどいことになっているのかよくわからないままに、ともかくも声援する・サンフへの信頼を絶対のものとする、サンフ好きな気持ちだけが頼りのサポーターでございました。かわいい。抱きしめてやりたい。

敗戦の後、先輩サポーターE氏からちょっと呑んでいきませんかとのお誘い。サポたん仲間数人と大宮駅前の居酒屋へ。

その席でE氏は、サンフレッチェが負けるべくして負けたこと、おそらくこのまま入れ替え戦行きは避けられないであろうこと、その理由と分析を淡々とお話しされまして。

そのお話しの内容さえ当時のわたくしにはほとんど理解できなかったのですけれども、E氏のような、ほぼ全試合参戦しダンマクやコレオやバスツアーを企画製作するグループを率いもする、最も熱い部類のサポーターが、負けるべくして負けたなどと言い切り、その上でなお最も熱い声援を発し続けている…つよい…と、自分の気持だけが頼りであることの軽さ弱さを突きつけられたような心持ちで帰りの道中ずっと呆然としていた思い出。

 

2008年。サンフレッチェの練習場である吉田サッカー公園に定期的に通える幸運が巡ってまいりまして、ネットいちまい隔てただけの近さでサンフを堪能できるうはうは状態に毎回鼻血噴出さんばかりであったのですけれど、あいかわらずサッカーの見方語り方がわからんままであるオノレが歯がゆうて。

文字どおり骨身を削って闘っている・なんだきみたち天使かといった最高の笑顔でボール蹴っている、このすばらしいサンフさんがサンフさんであることを理解しきれないなんて…!せっかく定期的に通えているのにサンフさんの姿をわずかにしかサンフ好きのみなさんにおしらせできないなんて…!みきゆすのばか!もう知らない!そんなふうにもんもんとしっぱなしなのはいやなのでお勉強を始めましてございます。

 

応援するだけではなくサッカーを観る。サンフレッチェ以外の試合も観る。サンフレッチェの試合をきちんと覚えておけるように録画などを見返す。レビューを読む。

お勉強といってもサッカー好きな人がふつうにやっていることをやるというだけのことだけれども、サンフ通いを始めて2年くらいのあいだひたすら声援することのみに注力し、他人にもそうした姿勢を求めもし、レビュー記事など発信しているサンフ好きのみなさんに対して、”ろくに応援もせず””手前が監督になれるわけでもないのに”などと苦々しい視線を送ったりもしていた者にとっては、じゅうぶんお勉強、すなわちオノレの未熟に向き合う作業であったろうと思いますのよ。

 

現在低迷ちゅうのサンフ好き界隈において、ひたむきなサポーターのみなさんが熱い心意気にまかせてひたすらサンフへの信心を叫ぶあまり、現状を分析し冷徹に*3喝破されておる方々や、不安な気持ちを表す方々に対して、かつてのわたくしのように、消えろ去れと口にする様を見るにつけ、ああんいつか来た道…といったきもちのわるい感慨と共に『わからん奴だ…求めるものをより理解したいと思うのは当然のことじゃないか』*4などと、しれーっと大人の余裕を湛えた微笑を浮かべたり。

 

サッカーを知ればサンフレッチェが見えてくるよ。見えてくればより強かな心意気をサンフレッチェに注げるよ。ピンチはチャンスよ。愛を深めるのよ。というお話しでした。みなさんがんばってー。

 

 

*1:当時は残留決定戦などと呼称しておりました。ひたむきである。

*2:その年の8月から危機感に駆られるままにアウェイ参戦し続けてもおりました。ひたむきである。

*3:冷徹はよいのだけど冷笑的なのは嫌いだ。なに笑っとんじゃコラ。

*4:

www.kadokawa.co.jp

より